みなさん、こんにちは。株式会社火燵です。
動画制作で欠かせないのが編集で、その編集に欠かせないものの一つとして『素材』が挙げられます。BGMや画像などを素材サイトからダウンロードして利用する方も多いと思いますが、実は知らない間に権利侵害していたケースもあります。
素材の購入について大事なポイントや、無料素材においてよくあるトラブルをまとめました。
ぜひ最後までご覧ください。
素材購入について
有料・無料の画像や動画などの素材サイトは、数えきれないほどあります。手軽に素材を購入して動画に活用できるのはメリットと言えますが、使い方を誤ると著作権法に違反する可能性もあります。
素材サイトを安全に利用するためにも、必ず利用規約を読みましょう。利用規約をきちんと読めば、著作権のトラブルを回避できます。しかし、現状として利用規約をよく読まずに素材を利用したことで、トラブルに発展する事例が多いです。
特に無料素材の場合は、下記のような注意点があります。
- 同じサイト内の素材でも、加工が認められている場合と認められない場合がある
- クレジット表記の義務・素材掲載元へのリンク掲載義務などがある
- 個人使用なら無料だが、商用利用は使用不可または有料のパターンがある
- 掲載許可申請が必要な場合がある
上記の注意点は素材サイトによって違うので、どういった注意事項があるのかを利用規約を見て必ず確認しましょう。
特に「個人使用は可能でも、商用利用は不可(2022年4月現在)」というケースは多いです。人気動画アプリ『Cap Cut』が、まさにそのケースに当てはまります。ショート動画(縦長動画)の流行により、スマホで動画編集する方も多いでしょう。しかし、アプリの規約をよく読まず、誤って商用利用してしまった……という結果にならないためにも、規約があるものを利用する際は、素材に限らず全て目を通す必要があります。
無料素材においてよくあるトラブル
無料素材を入手する上でよくあるトラブルは、次の2つです。
- 無料素材と思ったら、有料素材だった
- 権利処理が完璧でなかった
それでは、それぞれの項目について詳しく解説します。
無料素材と思ったら、有料素材だった
無料素材だとしても、利用規約の変更によって有料になることもあります。今まで無料だったからと思い込んで利用すると、知らない間に有料になっているのに気づかず、トラブルに発展することもあります。知らない間に有料になっていた場合、利用した時期によってトラブルの深刻さが変わります。
なかには「ネットに公開しているから大丈夫」と思って、無断使用する方もいます。どちらも利用規約を読まない使用者の責任なので、きちんと読んでから使うことを徹底しましょう。
無料素材だと、安心して何でもダウンロードして使ってしまいそうになりますよね。しかし、規約の変更は急に行われることがあります。本当に無料で使える素材なのか逐一確認しなければ、トラブルに発展する恐れがあります。無料素材を商用利用する際は、特に規約に注意して使用の可否を見極める必要があります。
権利処理が完璧でなかった
サイトのなかには、素材に起用されている人や建造物等から承諾を得ず、提供元がリリースしている場合があります。この場合は素材の著作権の前に、被写体の権利侵害に該当してしまいます。
すると素材利用者側は、利用規約を読んで素材を使ったとしても、素材の権利処理が完璧でないことから、トラブルに発展してしまいます。しかし、素材サイトが権利処理をしているかどうかを確認するのは難しいです。トラブルを避けるためにできることは、大手素材サイトなど信頼できるところの素材を利用するなどが挙げられます。
無料素材だからといって、必ずしも自由に使えるとは限りません。無料素材は著作権フリーではなく、『利用規約に定められた範囲内で利用できるもの』と理解することが大切です。何度もお伝えしますが、利用規約をきちんと読んで使用することで、事前にトラブルが防げるということをしっかり頭に入れて、素材を選びましょう。
有料素材集を使う理由・無料を避けたほうがいい理由とは?
有料素材を使う理由や、無料素材を利用しないほうがいい理由が気になる方もいるでしょう。それぞれ理由を解説します。
ビジネス利用なら有料素材がおすすめ
有料素材がおすすめな理由は、次の5つです。
- 著作権や肖像権などの権利関係がクリア
- 高い品質の素材が豊富
- 独自性の高い素材が見つかりやすい
- 購入時点で契約が発生 その時点での利用規約に則る
- 利用規約変更後は購入元から通知が来る
権利関係をクリアにしているため、トラブルやリスクを軽減できます。また、品質や独自性の高いものが多く、利用したい素材が見つかりやすい、という点がメリットとして挙げられます。
購入時点で契約が発生した際の利用規約に則り、利用規約変更後は購入元から通知が来る点も、安心して素材を利用できる要因となるでしょう。
無料素材を避けたほうがいい理由
無料素材をおすすめしない理由は、次の4つです。
- 著作権もフリーとは限らない
- 商用利用不可の場合がある
- イメージに合う素材を探しにくい
- オリジナリティに欠ける
前述で解説した通り、著作権もフリーとは限りません。『利用規約に定められた範囲内で利用できるもの』という認識を持ちましょう。素材によっては個人利用はOKでも、商用利用できないものもあるため、注意が必要です。
また、イメージに合う素材を探しにくく、オリジナリティに欠ける点もデメリットとして挙げられます。無料素材はオーダーメイドで作成しているわけではないため、ピッタリ合う素材を見つけるのが難しいです。
さらに誰でも利用でき、特に人気のある素材は頻繁に使われていることから、オリジナリティがなくなります。
まとめサイトなどを複数見ていると、同じ画像を見かけたことがあるという方は多いでしょう。
フリー素材の画像を使用している場合、ダウンロードするサイトがどうしても一緒になってしまうと、使う画像も被ってしまう可能性は高くなってしまいます。
動画制作の上で大切なことの一つに、オリジナリティを出すことが挙げられます。有料素材の場合は、オーダーメイドで素材を作ってくれるサイトもあり、お金はかかっても他の動画との差別化を図ることができますよ。
以上の点から、権利面でのトラブル防止や他と差別化を図りたい場合は、有料素材を使うことをおすすめします。
所在の不明な素材については絶対に使わない
利用規約を読んだとき、権利面について不明瞭な部分があったり、怪しいと感じる素材サイトだったりしたら、絶対に利用しないようにしましょう。1枚の画像を無断利用すると、期間や閲覧数によって変わりますが、1年で300万円の罰金を科せられます。
ほかにも、著作権に関しては違反すると重い処罰を与えられます。罰則についても理解したうえで、素材を利用したり、動画をアップしたりする必要があります。
著作権に関する罰則は、次の通りです。
- 著作権・出版権・著作隣接権の侵害:10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金
- 著作者人格権・実演家人格権の侵害など:5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
- 法人などが著作権等(著作者人格権を除く)を侵害:3億円以下の罰金
動画制作は常に権利侵害の落とし穴と隣り合わせ、と言っていいでしょう。権利侵害をした場合、大きな損害を被ってしまいます。安易に素材を利用するのではなく、権利侵害をした際はどのくらいの罰則があるのかを頭に入れておきましょう。より素材を選ぶ際に慎重になり、トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
『法律』は「利益を守る」ためのもの、『規約』は「被害を出さない」ためのものです。利益を保護するために法律を守り、被害を出さないために規約を理解するようにしましょう。
素材サイト利用・動画に関する著作権のQ&A
素材サイトを利用する上で疑問に感じる点を、Q&A形式で解説します。
写真をイラスト化するアプリでオリジナル画像を作った場合、基本的に他人が作った写真で、無許可で作るのはNGです。特に、写真と全く同じ状態で作られた画像なら、著作権違反になる可能性があります。ただし、作った人に悪意があるかどうかで変わる点もあるため、必ずしも違反になるとは限らないのも事実です。どちらにしても、利用規約を読んで著作権の所在を確認することが重要です。
オマージュやパロディの動画を見かける方は多いと思います。特に企業で動画を作成する場合、オマージュやパロディ動画を作っていいのか、疑問に思う方もいるでしょう。世間に公表しなくても、社内だけの公表ならOKなのでは?と思う方もいるはずです。
結論としては、不特定または多数の者に配信するのはNGです。不特定とは、全く知らない人1名以上含む状態、多数は1名以上と捉えるケースもあります。
また、イメージや解釈があまりに異なると、トラブルに発展する可能性もあります。ただし、著作者がどう判断するかによっても異なる部分があるため、許可のないオマージュやパロディ動画を作るのは避けた方が良いでしょう。
信頼できる有料素材集サイト
株式会社火燵では、権利関係の確認に余計な時間を使わないため、また動画のクオリティアップのため、有料素材集サイトの活用をお勧めしています。
素材集活用の無料相談も受付中です。是非ともお気軽にお問い合わせください。
下記のおすすめサイトは、実際に弊社でも取引のある信頼できる素材集サイトさんです。素材集のクオリティだけでなく、企業のサポート体制も柔軟です。
MotionElements
モーションエレメンツは、アジア各国を中心とした世界最大規模の映像素材オンラインマーケットプレイスです。数あるマーケットプレイスの中でも、質の高いAfter Effectsテンプレートを販売しているサイトです。日本人のクリエイターも、非常に多くのテンプレートをアップしています。他社と比べて、動画系に特化している印象です。
Adobe Stock
2億点を超える写真、グラフィック、動画、デザインテンプレート、3D素材など、莫大な点数が売りの素材集サイトです。After Effectsのテンプレートが販売されていない、効果音が少ないのがユーザーの不満のポイントであると言えますが、それをカバーする圧倒的な素材点数から、理想の素材がほぼ間違いなく見つかります。素材の検索エンジンには、Adobe Senseiという人工知能が活用されており、精度の高い検索が可能です。
写真素材【PIXTA】
唯一の日本初の素材集サイトです。日本人や日本の素材が欲しいときは、迷わずここから検索で問題ありません。他の海外サイトに敵わないくらいの、圧倒的な日本素材の取り扱い量です。企業姿勢も柔軟で、初心者にはおすすめの素材集サイトです。動画系のテンプレートがないのが残念です。
素材サイトの活用のまとめ
今回は、素材サイトの活用について徹底解説しました。
素材を使う際は、利用規約を必ず読むことが重要です。素材利用でトラブルが起こる一番の要因は、利用規約を読んでいないことと言っても過言ではありません。面倒と思うかもしれませんが、後からトラブルに巻き込まれないためにも、利用規約を必ず読みましょう。
また、無料素材と有料素材のメリットやデメリットを理解して利用することも大切です。無料・有料素材には、それぞれ良い点と悪い点があります。きちんと理解した上で、どちらを使う方が適切かを見極めましょう。
法律は利益を守るもの、規約は被害を出さないものです。
この2つを大切にして、動画作成や素材利用に活かしてください。
素材集の活用無料相談受付中です!お気軽にお問い合わせください。