みなさん、こんにちは。株式会社火燵です。
今日は、動画内製化で企業が成果を出すために必要な採用を考えてみましょう。
2020年以降は、動画の活用が当たり前になった時代といえます。
そんなDX時代の幕開けに、今後どのような基準で採用を行えばいいのか、お悩みではないですか?
弊社では、これまで下記のことを実施いたしました。
- Adobe社セミナーへの登壇
- 上場企業への動画内製化コンサル
- 動画マーケティングスタッフの採用
それらの気づきや経験則から、最適解を考察しましょう。
編集スキルのみでは厳しい時代
一般企業が動画制作スタッフを募集すると、差はあるものの、動画編集のスキルを持つ人の応募が多くなります。
企画中の動画を早く完成させるなら、そのような動画編集ができる人を採用すれば良いでしょう。
しかし、中長期的に事業展開を考えるなら、動画編集スキルだけを持つ人では、後々物足りなくなります。
ここで重要なのは、中長期的にクオリティの高い動画を量産するチーム体制の構築です。
動画編集ができるだけの人を採用するより、外注を探す方が経費的にお得です。
将来事業の中心を担い、動画制作チームのコアメンバーとして活躍するスタッフが理想ならば、基礎と応用、両方のスキルを備えるスタッフの採用が最重要課題になります。
撮影や編集は基本スキルの時代
動画制作といっても、いろんなスキルを持つ人がいます。
そして、動画編集ができるだけの人は、星の数ほどいます。
採用するなら、基本+応用のスキルを持っている人が良いです。
撮影も基本スキルです。
撮影が中心になる現場では重宝されますが、撮影も編集もできる方がいいでしょう。もっといえば、撮影編集ができて、ハイクオリティな動画を作れる方が重宝されます。
現場ですぐに活躍できそうなスキルは、以下の3つです。
- 3DCGが作成できる
- 音声の編集や音響演出ができる
- デザイン性やマーケティング、企画能力が優れている
3DCGの動画制作は、そこそこ大きな会社じゃないとニーズはないかもしれません。
3DCGの制作が念頭にない企業は、3次元系の動画制作ができるスタッフ採用の優先度は下がります。
音響の効果や演出ができる人は、どの現場でも重宝される貴重な人材と言えます。
音量調整作業などは、一部の編集ソフトでは自動化が進んでいます。
しかし下記の作業は、人間でないとできません。
- 効果音の自作
- 選曲
- 撮影現場の録音やPA(音響機器)
担当できる人が1人だけでも居ると、現場にかなり安定感が出ます。
今の時代は、撮影や編集が基本スキルと捉えましょう。
企業が動画内製化を推進する上で、最も重宝される応用スキルは、デザインができる人とマーケティングができる人です。
動画内製化でクオリティを出すとき必要な「デザインスキル」
まずデザインができる人について説明します。
デザインのスキルは、撮影や編集の基本スキル以上に、動画のクオリティを出す時に必要になります。
デザインスキルは、習熟するまでに時間がかかりますから、特に重宝されます。
撮影や編集は最終的に、どの現場でも使うツールが似ています。
レベルが上がったとしても、YouTuberが作るような簡単な動画程度では、あまり個人差がありません。
しかし、プロモーションビデオのようなクリエイティビティーが全面的に出る動画では、制作者のデザイン性が滲み出てしまいます。
火燵でも採用の経験上、デザインの基礎ができる人の採用優先度は高いです。
動画の基礎ができる人にゼロからデザインを教えるより、デザインができる人に撮影や編集をゼロから教えた方が、クオリティの高い動画を作るまでの時間やコストが低い傾向にあります。
さらに、デザインができる人が撮影や編集をすると、よりクオリティの高い動画を作る傾向が強いです。
デザインの習熟スピードや度合いは、企業の研修システムや教育方法などの影響もあります。
弊社の教育システムが悪いと指摘されればそれまででしょう。しかし現に、動画内製化を実施している企業へのコンサルで現場を見ても、言えることです。
デザインの訓練をしたことがある人は、練習もうまい人が多いです。
動画編集ソフトやデジタル一眼レフを扱う経験がなくても、やり方を少し教えるだけで、かなりクリエイティビティーの高いものを作ります。
また、絵コンテを書けるのも重要なスキルです。
デザインの基本ができる人の多くは、絵を描く訓練を行った経験を持ちます。
例えば、ディレクターや決済者のラフトークを聴きながら、その場で絵コンテを書いてもらえます。
企画時の資料作成の時間が、随分と短縮されることでしょう。
動画内製化ワークフロー確立やチームの方向性を決める「マーケティングスキル」
マーケティングスキルを持った人も非常に重宝されます。
そのような人は、成果主義の現場で、数字と日夜格闘しながらスキルをつけた場合が多いです。
マーケティングスキルを持つ人の活躍の場は、撮影編集前の企画の段階と、完成した後の動画活用と広告展開です。
WEBサイトのデータを分析し、成果の出やすい動画の企画や、動画広告を出稿して改善してくれます。
- 質の高い企画から動画を制作
- 動画広告のフィードバックをマーケティングチームで共有
- 成果が出るまで改善につなげる
この一連の行動を「動画マーケティング」と言います。
動画マーケティングは、動画内製化を通して事業で成果を出すためには、必須の手法です。
PDCAのサイクルを回すには、マーケティングスキルを持つディレクターが必須です。
動画広告の知識のある人が、一部でも動画制作したり、ディレクターとして現場を上手に回してくれるのは、頼もしいことでしょう。
そもそも、動画内製化を実施する目的の多くは、動画制作チームが改善を通して、経営的成果をあげることです。
人材としては、なかなか見つからない人物像でしょう。もし応募があれば、書類選考は即通過でOKです。
将来的に、経営にインパクトを与える存在になることは、間違いないでしょう。
デザインやマーケティングスキルを持つ人は逸材
デザインやマーケティングスキルを持った人は、即戦力ではないかもしれません。
しかし将来性が高いため、動画撮影編集スキルがなくても、未経験でも採用することをお勧めします。
即戦力化には、ある程度時間がかかるかもしれません。
ですが即戦力になったとき、現場のインパクトは最高といえます。
ちなみに、デザインスキルは動画のクオリティを最大限に高くするためのスキルです。
ワークフロー確立や、データ分析での活躍は期待しません。
逆にマーケティングスキルは、動画のワークフローや改善の方向性を決めるためにあります。
動画の品質細部の作り込みや、専門性の高い技術や制作は期待しないようにしましょう。
成果を出す動画内製化チームの構築には、役割分担が必須です。
動画内製化スタッフの選考ポイント
コンサル先の企業でも実施している、内製化スタッフ採用の選考基準や考え方をシェアします。
動画制作未経験の場合
デザインスキル
デザインスキルの判断は、やはりバナーやWEBサイトの画像になります。
以下の3つを重点的に見ます。
- 作品の数
- 全体を通しての個人の作風
- 全体的なクオリティ
ヒヤリング可能であれば、素材集の調達先や1つの作品の製作時間を聞きます。時間は細かく覚えてないでしょうから、ざっくりでヒヤリングします。
IllustratorやPhotoshopの扱いができるなら、動画に興味があるかどうか質問してみます。興味があるようなら、交渉してもいいでしょう。
マーケティングスキル
理想は企画書です。しかし、ほぼ100%コンプラ的に企画書は用意できないでしょう。
作品がある場合は、作品を見ながら以下のことを聞きます。
- 企画の方法や規模
- 書類のページ数
- 作成時間
もし、広告を回したことがあるなら、下記のことを聞きます。
- 扱える広告
- 予算規模
- コンバージョン率
- 週に広告管理画面を見る時間
スキルの自己評価
職人性が高いと、自身がチーム全体の一部として、どのようなスキルで輝いているか把握している方が多いです。
- 得意・不得意なスキル
- 何の経験がどれくらいあるか
上記2つがわかると選考もしやすいです。
動画制作経験者の場合
YouTubeチャンネルはあるが、最近のアップロードがない
ある期間に動画のアップが集中し、最近はしなくなっている人は、飽きやすいのかもしれません。
様々な事情があるでしょうが、SNSのアカウントを見れば、意外と性格が分かります。
動画制作にかかった時間
作成した動画での役割や、かかった作業時間が分かると選考しやすいです。なければ聞きましょう。
面接前に、事前に聞く内容を質問状として送付すれば、面接もスムーズです。
定期的に動画をアップしている
定期的に動画作品を作ってアップしている人は、安定して動画制作が好きなのだと分かります。
絵コンテがある
絵コンテを再現してでも持ってきてくれる人は、動画制作の現場を理解しており、そのような仕事に自信がある人と言えるでしょう。撮影編集にも自信がありそうなら、採用優先度は高いかもしれません。
作品の応募方法
動画作品を職務経歴で送ってくる人が、どのように作品を見せてくれるかで、ICTスキルやSNSツールの知識がわかることがあります。
以上、動画制作の現場の採用について書き記してみました。
動画内製化をこれから実施される方について、選考や求人の仕方に質問がある方は、気軽にお声がけください。