皆さん、こんにちは。株式会社火燵です。
今回は動画制作 超初心者向け LED照明の設置方法という事でお話をしていきます。
動画制作されている方で、よりいいものを作ろうという事になると、照明を導入されると思います。いろいろと照明を比較してようやく購入しても、いざ使おうと思ったらどのように使えばいいか迷うと思います。そんなお悩みを良く聞きます。
そこで超初心者の方向けに簡単な照明設置方法の解説動画ということになります。照明設置についての基本的な考え方と、実際の設置例についてお話ししていきます。
0:44 1灯の場合
4:24 照明設置の心構え
0:52 照明の設置例
6:29 照明1灯の設置例
8:31照明2灯の設置例
11:23 照明3灯の設置例
12:44 まとめ
照明設置についての基本的な考え方
まず3灯照明の基本についてお伝えします。これはインターネットで照明の設置方法を検索すると必ず出てくるものです。初心者の人がこれをどのように捉えるべきかのお話をします。

キーライト
被写体を含む周辺を照らすような照明です。基本的にこの照明で全体を照らすようなイメージになります。
この動画を観ている多くの方は照明を3つも用意していないと思います。ほとんどの場合が1灯で、多くて2つだと思います。照明が1灯しかない場合は、キーライトのみで撮影すると思ってください。

キーライト設置の鉄則は「なるべく高い位置に設置して、被写体を45°の角度で照らす」です。最初は、この鉄則を意識して照明を設置していきましょう。

フィルライト(キーライトに対して20~50%の強さ)
フィルライトは補助光です。メインライトの補足のような役割です。メインライトの20〜50%くらいの光の強さで被写体を照らします。2灯以上ある場合はフィルライトやバックライトの選択肢が出てきます。
映画やドラマのような現場では光と影による演出が多用されますから、フィルライトもバックライトもかなり重要です。ですが、YouTube動画を撮影したり、商品紹介動画を量産するような場合は、フィルライトの出番は少ないかもしれません。
まずはメインライトをしっかりと被写体に当てる事、1灯でしっかり明るい場合はフィルライトは敢えて使わずに1灯で撮影する、という割り切りも現場を素早く回すという意味では重要になるでしょう。いまの時代、2灯目として必ずフィルライトを設置しなければならないという事ではありませんので、ご注意ください。
バックライト(キーライトに対して50%~150%の強さ)
バックライトは立体感を表す照明になります。キーライトに対して50%〜150%くらいの強さで使用します。黒背景に黒い髪や衣装で演者が出演する場合は、バックライトがあった方が良いでしょう。当然バックライトですから、被写体の後ろに設置します。
なのでスタジオなど撮影現場が広いことが条件として含まれますし、初心者の人には応用的で難しい照明になるでしょう。初心者の人の考え方としては、キーライトで被写体がしっかり照らされている場合で2灯目がある時に現場が広ければ挑戦してみる、でいいと思います。
YouTube動画を定期的にアップしている人たちからすると、バックライトを使うには部屋の広さの問題がありますし、フィルライトを使わなくても1台照明を用意すればすぐに撮影ができる、というのが理想だと思います。ですので初心者が絶対に覚えるべきはキーライトです。まずはキーライトを理解するんだ!と思ってみてください。
照明設置の3つの心構え
先ほどお伝えした種類のライトを設置する上で、どのようにするかの考え方になります。
- 違和感がないこと
- 影をぼやかす
- 最初から高度な演出は避ける
この3つを常に意識して照明を設置しましょう。
この動画では1について解説していきます。
1の「違和感がないこと」ですが、これは照明を高いところに設置しましょうと先ほどお話しした事に繋がります。


現代人は日常生活でも仕事でも、天井に蛍光灯照明が付いている環境に慣れています。ですので、日常生活と基本的に同じ光の当たり方をしないと、視聴者として違和感を覚えてしまいます。これに気をつけましょうという話です。こちらは、原則高い位置に照明を設置する事で回避できます。覚えておいてください。
2の「影をぼやかす」はまた別の動画でお話しします。
最初から高度なライティング演出を望んで変な感じに見えるよりも、違和感がないことや照明の基礎を身につけることをお勧めします。
実際の設置例
まず今回使った照明は、サンテックのLG-1200SCとLG-900CSCとなります。

- LG-1200
http://www.suntech-sp.com/2017/03/-lg-1200sc.html - LG-900
http://www.suntech-sp.com/2017/03/-lg-900sc.html
1灯はLG1200、2灯もLG1200を2機、3灯はメインラ イトにLG900、バックライトにLG1200を2機使っています。
LED照明一灯の場合
ダメな例とおすすめ例で説明していきます。照明、ライティングというのは表現の一つなので私個人の考えとしては、ダメとか間違いというのは基本的にないかな、というふうに考えてます。影だって色んな表現があると思います。しかし今回のお話は、初心者の方が照明の基礎を覚えることにありますので、一般的ではない応用編みたいなやり方はよろしくないと思います。ですのでダメな例というように表現していますが、この点についてご注意ください。
ダメな例
動画を見て貰えてば分かると思いますが、真正面から照明を照らすと影に違和感を覚えると思います。カメラの真横に照明を立てます。低い位置に照明を設置しています。被写体に対しては正面から強い光を当てるような形になってます。影の強さがより眩しさを表現しています。これはダメな例です。皆さん、このような照明の設置はお気をつけてください。
おすすめ例
おすすめ例として1灯の場合は、基本的に最初にお伝えしたとおりなのですが、照明から発生する影が違和感を発生させないようにしないといけません。極力、照明を高い位置に設置します。高さの目安としては、被写体に対して地面を基準にして高さ45°ぐらいの角度に照明を置くのが良いと思います。

映像を見ればダメな例と比べて、こちらの方が自然な印象を受けると思います。照明の基本ですね。「強い光の照明を高い位置に設置するだけ」なのです。プロのようなライティングは計算が必要になりますが、計算ができるようになるまでとりあえず、明るい照明を高い位置に立てるだけでOKなのです。それだけを覚えてください。

メインライトは高い位置から被写体を含む周辺を照らす感じで設置です。このように考えてください。
LED照明二灯の場合
ダメな例

2灯の場合、ダメな例をご紹介します。おそらく初心者の皆さんが無意識にやりがちな設置です。カメラを設置してその両サイドから光を当てるような形です。しかも、この例の場合はカメラの真横に照明を設置している形になります。

で、あれば照明自体を2機とも高い位置に設置したらいいんじゃないですか?ということになりますよね。1灯の時の同じ感覚で、無意識に設置したらどうなるでしょうか?

おすすめ例(バウンス)

その場合は「バウンス」という方法があります。壁や白い板に照明を反射させる方法です。

この方法を使うと自然に見えると思います。ただし、LED照明自体が光の強いものでないと通用しません。バウンス光にチャレンジする方は、照明の光が強いタイプかどうが確認してください。

バウンス、45°、ダメな例と比較しています。
やはり、ダメな例と45°の両サイドから照明を炊いたものは両方とも影ができてしまうので、調整が必要です。
おすすめ例
2灯でさらにおすすめ例を申し上げます。この設置方法としては正面にメインライトとなる強い光のライトを1灯、追加で後ろからバックライトを設置しました。両方とも高い位置から照明を当てています。

2灯で立体感を演出できていると思います。1灯目の照明であるメインライトについては、どちらも高さ、位置、光の強さなど全く同じ条件です。
バックライトを1灯追加するだけで、若干ではありますが立体感が生まれました。表現方法としてはこんなに変わる、というのが伝わればいいかなと思います。
照明3灯の場合
撮影場所やロケ先が変わっても、基本は変わりません。まずはメインとなる照明を1機高い位置に設置します。メインライトとしての機能が果たせているならば、バックライトを使う感じです。この時に、何か部分的に暗いな?と感じたらフィルライトの出番です。何も感じなければ1灯でもいいですし、バックライトに挑戦してみてもいいかなと思います。


どのように見えますか?

どちらが痩せてみますか?という質問したら、間違いなく3灯の方が痩せて見えるんじゃないでしょうか。立体感を演出するだけで、同じ人物がかなり違って見えるはずです。女性の場合は照明が特に大事になってきますね。
最後に
最後にポイントをまとめます。
- 初心者はキーライトを覚える
- 設置の心構えは違和感がないこと
光の当たり方、影のでき方が自然かどうかであり、影をゼロにするという事ではない。 - 1灯の場合、カメラの真横か真後ろで高さ45°が基本。
- 2灯の場合、カメラを挟んで照明2機は影が発生するため気をつける。
メインライトがしっかりと当たっている場合、設置場所に余裕があるならバックライト。 - 3灯の場合、キーライトを正面に、明るさが足りない場合はフィルライトを25%前後くらい。
充分明るい場合は、立体感を出せるバックライトに挑戦する。
照明というのは設置する位置、高さや光の強さを操作して被写体を演出する技術になります。非常に単純ではありますが、照明がバチッと合うと被写体がかっこよくより効果的に演出できますし、作品全体の出来もかなり差が出てくるでしょう。
是非練習して、いろんな表現方法を見つけてみてください。
照明に正解も外れもありません。アーティストになった気分で思い切ってライティングしてみてください。
不明点は連絡ください。
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