動画制作の求人で採用される履歴書や職務経歴書とは?採用側からアドバイス!

みなさん、こんにちは。株式会社火燵です。
今回は若いフリーランスの方々にエールを送るべく、最近弊社で行った求人の選考についてのお話をします。

2023年4月28日から5月20日まで、弊社の仕事を手伝ってもらえるスタッフを募集しました。その選考に対する考え方となります。
駆け出しのフリーランス、クリエイターの方が仕事をゲットしやすいように、アドバイス的なことを含めて記事にまとめました。

今回の求人応募選考結果

今回、弊社の求人の仕事内容はこちらです。

  1. 動画編集業務
  2. YouTubeチャンネルのデータ分析
  3. 撮影用無の補助

上から、求職者の方に仕手伝ってもらいたい順番で募集しました。

YouTubeのデータ分析の求人は珍しいこともあり、 204人の方に応募をいただく運びとなりました。 書類選考の結果、12人の方と面談をし、それぞれ依頼したい方に仕事の相談をしています。本当はもっと多くの方に仕事の相談をしたかったのですが、数に限界があるので、またの機会にご応募いただけたらと思います。

今回の求人でふと思ったのは、動画制作経験が1〜3年未満の方からの応募が非常に多いことでした。

私自身、フリーランス時代(15年前)はひたすら営業をかけまくりましたが、当時は全く仕事が取れず途方に暮れていました。仕事を受けられない悲しみは、底なし沼のようなものです。この悲しみを穴埋めできるものは、やはり仕事をとった時の喜びしかないわけでして、歯を食いしばって耐えたことを思い出します。

今でも、提案書や見積もりが通らないことはよくあります。そんな悲しみを噛み締めながら、みなさんの作品や書類をチェックさせていただきました。

全員の選考が終わった時に思ったのですが、やはり動画制作経験が短い人と今回書類選考が通って面談した人、また動画制作業界で実績がある人では書類の書き方が違ってました。

当たり前ですが、若手の人は提案書や履歴書、職務経歴書を書く機会があまりないと思います。
そこで選考する人の観点から、少しでも駆け出しクリエイターの皆さんの仕事がうまくいくよう、書類の書き方をアドバイスいたします。

書類選考で不採用だった人

社名やサービス名の誤字脱字

当社の名前である「火燵」を「炬燵」と書いている人、「Youtube」(正:YouTube)と表記していた人も、全て不採用にしました。動画の業界では、誤字脱字がクレームになります。

先日、新規で150万円の動画制作依頼があったのですが、当社に鞍替えしてくださったお客様の理由は「誤字脱字が多いから」でした。変更されたその業者さんは、文字を一回間違えただけで150万円の失注です。

少なくともWEB業界よりもTV業界の方が、テロップミスに対する罪意識が高いのは確かだと思います。履歴書1枚分の文字チェックができない人を採用してくれる会社など、世の中にはないと思いましょう。

作品がついてない

今回は動画編集の業務がメインの募集でした。
スキルの目安となる作品がついてない方に関しては、 どんなに有名な顧客やチャンネルを監修していたり、有名企業に勤めていたり、有名大学を卒業されていても不採用にしています。

守秘義務などで過去に仕事で作った作品を見せられないこともあるでしょう。その場合は、最低2つか3つ見せられる作品を作った方が良いです。作品がないと判断や選考の基準がないため、評価のしようがありません。

書類の内容が薄い

作品が付いていても、履歴書や職務経歴書の内容が薄い人は不採用にしました。理由としては、他の人と横並びになって決めかねるからです。

今回、非常に多くの人から応募をいただきました。 ほとんどの人が動画編集が当たり前にできる人です。
ですので動画作品のクオリティが同じなら、履歴書、職務経歴書、特技が選考の大きな部分を占めることになります。

書類選考突破の12人は、基本的に同じクオリティの高さでした。その上で皆さんと面談すると、様々な答えが返ってきました。

  • 将来は起業したい
  • 志望動機が自分に付加価値をつけたいから
  • マーケティングを学びたい
  • 英語が得意
  • ナレーションもできる

また、書類の書き方が美しく分かりやすい人は、打ち合わせ段階でもコミュニケーションがスムーズに進むだろう、と期待も高まります。

特技や得意なジャンルなどは、メモ程度でもいいので絶対に記載したほうがいいです。
書類選考通過者はスキルや応募意図の書き方がわかりやすく、選考しやすかったです。経験が少ない場合は、やる気が伝わるかも重要です。趣向や個性が伝わる方が、有利になる時もあるはずです。

首都圏へのアクセスが遠い

今回のお仕事は、当社の首都圏のお客様の現場に行ってもらう可能性も少なからずあるため、首都圏へのアクセスが1時間以内の人を選考の対象にしました。

当初、この距離の問題に関してはあまり気に留めていなかったのですが、応募者が多数だったので選考基準にしました。常勤の場合は、特に仕事場の距離は重要な要素となります。

書類選考を通った人

作品に対する解説が詳しい

今回、クオリティの高い作品を送ってくれていても、作品のみしかついてない人は不採用にしています。
きれいにポートフォリオサイトを作ってくれている人も多かったです。
ただポートフォリオサイトがサイトの美しさを求めただけで、動画のタイトルと動画の埋め込みしかなかったり、PDFのポートフォリオの場合も動画のリンクしか載っていない方は、基本的に不採用にしています。

今回の選考は動画を見たいだけでなく、どの動画をどれくらいの時間で作ったかどこを担当したかが知りたいのです。
せっかくいい作品なのに、コンセプトやどのような編集ソフトを使ったかを書いてくれないと、選考がしづらいです。

書類選考通過者の多くは、作品のコンセプトや作品・企画に対して、どの部分を担当したか、その作業の担当でどれぐらい時間を使ったか、経営的な目標がある場合はその達成率など細かく書いてくれていました。
そういう会計リソースになるデータをメモっている人のいる現場は「経営感覚が強いリーダーがいるのかな?」という予想も立ちます。
経営者が選考する場合は、経費計算、利益計算の元になるデータがあると印象が良いと思います。

作品の制作時間や撮影、編集スケジュールなどをガントチャートで書いてくれてるのは、1人しかいませんでした。ガントチャートでのスケジュール表の作成は、自治体案件などでは求められます。こういった資料を作っていると、動画作品を見る前に採用担当を驚かせられるため、どの現場でも評価は平均的に高くなるはずです。

返事が早い

面接の日時予約やこちらからの質問に対する返信スピードも、選考の対象としました。
パートナーさんとして、お客様の動画制作を担当してもらう場合は、どうしても公開日直前はお客さんから早めのレス、時間遵守を求められます。お客様から「いつ動画が上がってきますか?」と聞かれて担当者と連絡がつかないとは言えないので、返信が総合的に早いことも選考の基準としました。

最後に

選考の基準は各社によって違います。上記の内容を全てと捉えるのではなく、参考にしてくれたらと思います。選外になった方からしたら腹が立つ内容かもしれません。

私自身、数ある失注や落選を乗り越えて動画制作会社をやっています。自分が若手の時に仕事がなくて苦労しましたから、叶うことなら若手の方には特に、何かしらの仕事を依頼したかったです。そういう想いで、この記事を残します。

迷えるフリーランスの方がいたら、お気軽にご質問ください。

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