みなさんこんにちは。株式会社火燵です。
今回は新シリーズとして、成果報酬型動画マーケティングの実例をご紹介いたします。
企業名も商品も、実名で出しても問題ないと許可も頂いております。
最初にご紹介するのは、富山県にあるワイズイノベーション株式会社さんです。
ワイズイノベーション株式会社さんについて
ワイズイノベーション株式会社さんの特徴はこちらです。
- グループ会社である
- 株式会社こころさんで、A型就労の施設を運営している
- 障がいやハンディキャップがある方が作ったものを販売している
その販売のコンサルティングを弊社で請けております。
実際見学に行くと、すごくいいところで、ハンディキャップ持った方も真剣に働いていました。
ご家族の方からしたら、なかなかハンディギャップのある方を雇用してくれるところがないそうです。
奥井社長は、そういった方々のさまざまな事情を理解し、雇用していらっしゃいます。
合わせて専門的な補助やサポートなど、すごい大変なお仕事をされているところです。
販売商品「セラミダ」とは
商品は「セラミダ」という除菌消臭のフィルターです。

このフィルターは、某有名企業さんのライセンスを得て販売しています。
特許商材であるため、非常に強い商品です。
一般的な空間消臭スプレーは、プッシュで出た霧状のものが匂いの物質を包み込んで、下に落とします。
そのため分解ではなく、空間上の人間の顔がある位置を漂い、その匂いの物質を落としたり、コーティングしたりするイメージです。詳しい仕組みが気になる方は、専門にお尋ねください。
一方セラミダは、吸着分解を行います。要するに、光触媒のような作用です。
セラミダ公式ページ



上記3つを兼ねた、すごい商品になってます。
実際にセラミダの枕にしてみたところ、「加齢臭が少なくて良い」と奥様からご評価いただいてます。
油汚れが溜まっても、お湯で簡単に洗うだけで効果が持続するため、かなり長く使えます。

セラミダ 激消枕カバー
除菌や消臭は商品的に見えづらいですが、消臭は実感ができるため、これは本当に強い商品だと思いました。
コンサル開始のきっかけ
最初に奥井社長から「商品、試してください!」と依頼がありました。
実際、靴の中に入れても臭わないですし、先程の枕でも実証できました。

靴の消臭剤 激消きえるん
「これは商品としては本物だ」と感じ、コンサルティングをお手伝いすることになります。
コンサル開始後の推移
そんなワイズイノベーション株式会社さんとセラミダとの、コンサル開始からの携わりを表したグラフはこちらです。

2020年のデータがAmazonの仕様上出せませんが、グラフを見てすぐわかるのは以下の点です。
- 2021年7月に過去最高の利益達成
- 2023年3月・4月の低迷
2019年8月 コンサル開始・Webサイト制作
2019年8月、奥井社長と意気投合し「成果報酬で動画マーケティングでいろんなことをしたい」ということで、仕事をお請けします。
当初はウェブサイトを作っており、専属で私も社員を雇用し、仕事をしてもらうのをずっと繰り返していました。
2019年12月 Webサイト再リニューアル
ウェブサイトの途中で作ってたものをやめて、もう一回つくり直すことになりました。
当時のスタッフには大変迷惑かけまして、これに関しては一生謝りたいぐらい不快な思いをさせたと思っています。
最初は、普通のコーポレートサイトを作る予定だったのですが、SEOをかけてオーガニックで販売する方針に転換しました。
再リニューアルをして、Shopifyを付けたサイトを作りました。
それがこの「セラミダ」というサイトです。
動画もかなり力を入れて撮影しました。興味ある方は見てください。
かなり初っ端から投資をしました。
2020年3月 黒字へ転換
このワイズイノベーション株式会社さんは、弊社が初めて成果報酬で携わった会社さんでもあります。
成果報酬をやり出して、2023年4月には4年目に突入しました。
SEOをかけると若干売れ出し、2020年3月からようやくわずかながら赤字から黒字に転換します。
そこからようやく、Amazonでなんとか弊社の売上が立ちました。
2019年8月から開始し、1円でも弊社の売り上げを発生させるまで、9カ月かかります。
2020年4月 ブログでのコンテンツマーケティング
2020年4月から、こちらのブログをスタッフさんに作ってもらいました。
これもかなりSEO上位までいきました。
SEOは、基本的にウェブサイトに動画を挿入し、キーワードを抽出してライバルを避けるなどのセオリーがあります。
それを行えば、だいたいは上位に表示されるため、そんなに難しいことはありません。
この「猫のウンチ臭」のブログ記事は、検索ランキング1位になったことがあります。
いろんな会社さんから「ウェブサイトで紹介したい」「タイアップ記事を作りたい」「タイアップ販売したい」といった声がけをいただきました。
2020年 一年様々な施策を行うが……
ここから2020年のコロナ禍に入ってから、いろんなウェブ施策を行ないます。
- コンテンツマーケ
- アフィリエイト
- SNS展開
- Google広告
さまざまなことを行いましたが、何をやってもうまくいきませんでした。
2021年7月 棚ぼたで過去最高売上
2021年7月に転機が訪れます。
某テレビ番組の企画で、タレントの有吉さんがエアコンフィルターを紹介してくださいました。
そこで競合の商品が一気にたくさん売れ、売り切れが多発します。
セラミダもその波に巻き込まれ、棚ぼたで勝手に過去最高の売り上げを記録してしまいました。
そういった経緯があり、しばらくエアコンフィルターの売れ行きが続きます。
楽天にちょっと力を入れたら売れ、Shopifyにも広告をうつと売れました。
タレントさんのすごさを実感しましたが、この辺からライバル商品も増え始めるきっかけにもなります。
2022年 売上が落ち着く
2021年ぐらいから順調に売り上げがたち、なんとかモノが売れていました。
しかし、2022年に入ってから若干コロナの脅威が薄まり、売り上げも落ち着いていきます。
当時は「去年は調子が良かった」と楽観的に見ていましたが、2022年の後半ぐらいから楽天の赤字が急増してしまいました。
楽天の社員の方とお話した結果「商品がちょっと楽天にあってないかもしれませんね」と言われ、楽天の広告を停止します。
Shopifyの広告も、利益が出ないので半ば停止しました。
そのあたりの赤字を、当初はAmazonの売り上げで補填する形になっていました。
以降はずっと利益率が下がりながら、2023年3月にとうとう赤字に突入してしまいます。
そういった経緯で、2023年の2月と3月はかなり調子悪くなり、3月から慢性的に赤字になりました。
4月も調子が悪い状況が続いています。

赤字になった要因は?
コロナのおかげで売り上げは上がりました。
しかしそのコロナが落ち着いて、需要と供給のバランスが変わり、除菌抗菌の需要がなくなったのが要因です。
スタッフと一緒に一生懸命、データやいろんな社会のニュースを見ながら、この結論に行き着きました。
それだけでなく、ライバル商品もかなり増えました。
Amazonでは、3Mさんがエアコン用の空気清浄フィルターを、当時のワイズイノベーションさんの同じ商品よりも安い金額で販売していました。
【Amazon.co.jp限定】3M 空気清浄フィルター エアコン用 プレミアムグレード ロールタイプ 9809-RJP

Amazonで「エアコンフィルター」で検索すると、同じ価格帯で業務用のものも販売されており、売れ線に関しては安い金額でも販売されています。
ライバルがたくさん増えていることにより、かなり売れづらい状況になってしまいました。
商品価格の問題
金額の問題もあります。
ワイズイノベーションさんの商品の価格設定は高めで、2021年くらいまでは高いものが一つだけの状態が続いていました。
そのため「高いからいいだろう」と買ってくれてた人も若干いたと考えられます。
実際に、病院のリピーターなどが付いていました。
分析するとリピーターが離れているというデータが出ており、付加価値を感じてもらえる量も少なくなったと推測されます。最初は買って効果を実感してくれていたのが、同じ光触媒の商材と比べて安いのを選ぶ方が増えたと考えられます。
評価・レビューは?
実際の商品を見ると、レビューも若干ついています。

セラミダ エアコンフィルター(壁掛用)
しかし、売れる前は4.0だったため、下がってしまいました。
どのようなレビューが書かれているか、評価が低かったものから一部を紹介いたします。
低評価でのレビューには、使い方の問題で効果が発揮されなかったと見られるものもありました。
そのためには、マニュアルの整備などをやらなければいけません。
他にはこのような声もありました。
こういった「効果が得られなかった」という声を少なくするために、ちゃんと使うにはどうしたらいいか、啓発動画を制作するべきでした。
いいレビューもご紹介いたします。
レビューからわかること
VINEは仕組み上、サクラができません。
そのことから「非常に良い消臭機能がある」という認識は持っていただけてるようです。
レビューから感じる強みは2つです。
- 特許商品である
- ニオイのきつい現場に向く
上記から「介護施設やペット市場に参入するのはどうか」というのが、ワイズさんとの議論で出ておりました。
これは採用してもらい、準備をしていただいてます。
これからの動きは?
ワイズイノベーションさんが行っているのは、「障害がある方が携われる仕事」という社会的意義が強い商売です。
機械化したら、その人たちの仕事がなくなってしまうじゃないですか。
ここをどうするのか、という議論をさまざまやってきました。
その結果、ワイズイノベーションさんの方でも商品の価格を下げる努力を行っていただくことになりました。
新規市場への参入など、どこまでできるか分かりませんが、次回の定例ミーティングでの議論をする材料が整った状況です。
次回は、実際にこの施策を行い、ファーストリザルトが出たらご報告いたします。
この成果報酬型の動画マーケティングがうまくいったか気になる方は、ぜひチェックしてみてください。